アジアフォーカスで観た映画-1
    2006年 09月 17日
アジアマンスでは映画祭の他に、市役所前広場で開催されるステージショーやアジア太平洋屋台も毎年楽しみにしているのだが、今回は残念なことに台風13号のため本日、明日とも中止になってしまった。せっかくの連休なのに..なんちゅうタイミングの悪さ。
映画祭の方は予定どおり開催されたので、『パオの物語』(2006年ベトナム)を観た。実は映画の上映中に西鉄電車が運行休止になってしまい、エラい目に遭ってしまった。屋台の件といい、まったく台風が恨めしい。

映画の内容は以下のとおり。(映画祭公式サイトより引用)
「パオは、ベトナム北部の少数民族モン族の少女。じつは彼女には実の母と育ての母、二人の母親がいた。本当の母親は、まだ幼い頃にパオの傍から離れてしまっていて、パオは継母から実の子ども同然に育てられてきたのだった。ある日母親が川に落ちて亡くなってしまったことで父親は酒浸りになってしまい、パオは産みの親を捜す旅に出る…。
 山岳地帯の絶景や鮮やかな民族衣装、美しい音楽が物語をドラマチックに彩る。ベトナムを代表する2006年ゴールデンカイト賞の最優秀作品賞、最優秀撮影賞、最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞を獲得」

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何とも数奇な運命を辿った母娘の物語だった。
終盤では(この作品には似つかわしくない)ミステリー映画もどき?の展開まで用意されており、「ちょっと現実離れした話だよな」と思いながら観ていた。ちなみに映画の冒頭では「この作品はある短編小説の映画化である」とのテロップが流される。
ところがラストシーンが終わり、エンドクレジットが流れて、その最後に映し出されたものは..何と、この映画のモデルになった実在する母娘の姿なのであった。(ちなみに本名も役名と同じ)
これって実話だったのか!!これには正直驚いた。ちょっとご都合主義な展開も散見されたので、部分的には脚色されたところもあるんだろうが。

編集が雑だったり、ヒロインの心情をクドクドとナレーションで説明するところなど未熟な部分も目に付くが、登場人物たちの悲哀や情感はうまく出せていたように思う。
ヒロイン役の女優(ドー・ハーイ・イエン)の演技は全体的に硬いが、役に応じた少女らしさの表現はなかなか巧い。舞台挨拶での本人を見るかぎり、実年齢は役よりかなり上だろう。
彼女、上映後のティーチインで「この映画を海外の観客に観てもらえたのが嬉しい」と涙ぐんで語っていたのも印象的だった。

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