『夕凪の街・桜の国』&『天然コケッコー』
    2007年 08月 12日
今日は勤務先の病院に研修に来ていた韓国の看護師8名が帰国する日。
見送りのため福岡空港国際線ターミナルまで同行する。
韓国の看護師たちはソウル行きとプサン行きのグループに分かれていて、ソウルへ帰る方はすぐ出発するのだが、プサン行きの便までには未だ5時間もある。
結局、プサン組の3人は私と一緒に、ショッピングやレストランが充実している国内線ターミナルの方へ移動することに。
飛行機の離発着がよく見える眺めの良いレストランでちょっと早めの昼食をとった後、プサン組の3人とも別れて、地下鉄でキャナルシティへ向かう。

キャナルシティ内のユナイテッドシネマは時期が時期だけに、チケット売り場は大混雑。
最初に観る予定の『夕凪の街・桜の国』の上映まであまり間がなくて焦ったが、なんとか予告編の途中でシートにつけた。
映画はこの監督らしく甘い部分も散見するが、それでも結構こたえた。
つい1週間前に韓国人研修員たちを連れて長崎の原爆資料館を訪れていたこともある。
少々コメディタッチの部分がある『桜の国』のおかげでずいぶん救われる。
それにしても以前からご贔屓の麻生久美子はやっぱり良いなあ。
その後で同じユナイテッドシネマで上映中の『天然コケッコー』をハシゴする。
この監督独特の空気感は今回も健在で、これがたまらなく好き。
この映画を観ると島根が楽園みたいに思えて、前作で田舎の閉塞感を強調していたのとは対照的だ。

『夕凪の街・桜の国』&『天然コケッコー』_b0004063_10323740.jpg

# by coolkoro | 2007-08-12 22:00 | 劇場鑑賞
それでも生きる子供たちへ "All the Invisible Children"
    2007年 07月 01日
【シネテリエ天神】
 
 「戦争」「貧困」「HIV」「差別」「虐待」..世界中の子供たちをめぐる悲惨な現実を綴った7編から成るオムニバス作品。映画で描かれる問題の多くが貧困に起因しているのは確かだが、たとえ経済的に豊かになったとしても、必ずしもそれが子供にとっての幸せに結びつかないのはジョン・ウーによる中国編に描かれたとおりだ。ここにこの問題の難しさがある。
 映画の中での子供たちの輝くような明るさ、逞しさには救われるが、彼らが成長してゆくにつれ、更に困難な状況に直面するであろうことも忘れてはならないと思う。

 あと蛇足だが、イギリス編とイタリア編の登場人物がいずれもヤンキースのグッズを身に着けていたのが不思議だった。どっちの国も野球人気など皆無だと思うが。スパイク・リーのニューヨーク編ではまったく出てこないのに。

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# by coolkoro | 2007-07-01 22:51 | 劇場鑑賞
ボルベール 帰郷 "Volver"
    2007年 07月 01日
【天神東宝】

 この監督らしい「女性賛歌」ともいうべき映画で、男性の目線で描かれた前作『トーク・トゥ・ハー』程は(男である自分は)入り込めなかったが、いろんなタブーを軽々と超越して、直情的で現実的で、そして逞しい女性像を賛美的に謳いあげている様はなかなか痛快。 
 罪深い女たちを、こんなにもあっけらかんと肯定的に描くことができるのは、やはりラテン的な感性によるものだろうか。ラテン的といえば強烈な色彩感覚も印象的。 

 欧米の冠婚葬祭は日本ほど大仰でなく、いたって簡素なものだという印象があったが、この映画を観ると、田舎ではやはり親類や隣近所がやかましくて結構たいへんそうだ。

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# by coolkoro | 2007-07-01 20:57 | 劇場鑑賞
犯人に告ぐ
    2007年 06月 25日
WOWOW制作の劇場用映画第1弾、『犯人に告ぐ』のプレミア放映を観た。
WOWOWは、これまでに「ドラマW」の枠でなかなか粒ぞろいのオリジナルドラマを制作してきた実績があるので、満を持して世に送り出す劇場用新作には平均以上のクオリティを期待していた。
しかしオンエアを見た感想は、正直言って期待はずれ。
劇場型犯罪を題材にした作品だが、いろんな既存の映画からアイデアを拝借して一本にまとめたような印象で、ストーリーにオリジナリティが感じられないし、何より登場人物たちの造形が類型的で薄っぺらなのだ。これではせっかくの豪華キャストが泣く。例えば、トウがたってきた美人キャスターを演じる片岡礼子も、視聴率欲しさに浅はかな画策を弄するばかりで、演技の見せ場がまったく用意されていない。彼女は数々の女優賞に輝いた『ハッシュ!』以後、まったく役に恵まれていない。本当に残念。

劇場公開前の新作といえば、先日も、NHKのBSハイビジョンで放映された『殯の森』を観た。(カンヌ映画祭で受賞した直後の新作が劇場公開前にオンエアされるとは、どういう事情か知らないが、相当異例なことだ) この作品も、グランプリ受賞というほどの作品とは思えなかったが、撮影はすばらしかったし、痴呆老人と介護ヘルパーだけの2人芝居が延々と続く映画なので、テレビだと辛いが、劇場で観ればだいぶ印象が違うかも?ぐらいのことは感じた。しかし、この『犯人に告ぐ』の場合、ちょっと他人に劇場鑑賞はお勧めできない。
キサラギ
    2007年 06月 22日
【シネリーブル博多駅】

ある自殺したアイドルの1周忌として、ファンサイトのオフ会に集まった男たち..という現代的な意匠で味付けされているが、登場人物たちの独白により二転三転するストーリー展開は、室内劇としてはオーソドックスなものだと思う。世評どおり確かによくできていて、大いに笑わせてもらった。結末もそれほど意表をついたものではなく、別に感動はしなかったが、落としどころとしては悪くない。

映画の最後で「如月ミキ」の姿をはっきりと見せたのは、意見が分かれるところだろう。「遅れてきた清純派」だとか、「彼女の最大の魅力は目」とかの台詞から、「どんなに魅力的な女の子だろう」と客に想像させておいて、その落差で笑わせようという意図はわかる。しかし..あれはやっぱり無かった方が良かったかな。

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キサラギ_b0004063_1443028.jpg

# by coolkoro | 2007-06-22 22:42 | 劇場鑑賞
          
   
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