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それでも生きる子供たちへ "All the Invisible Children"
    2007年 07月 01日
【シネテリエ天神】
 
 「戦争」「貧困」「HIV」「差別」「虐待」..世界中の子供たちをめぐる悲惨な現実を綴った7編から成るオムニバス作品。映画で描かれる問題の多くが貧困に起因しているのは確かだが、たとえ経済的に豊かになったとしても、必ずしもそれが子供にとっての幸せに結びつかないのはジョン・ウーによる中国編に描かれたとおりだ。ここにこの問題の難しさがある。
 映画の中での子供たちの輝くような明るさ、逞しさには救われるが、彼らが成長してゆくにつれ、更に困難な状況に直面するであろうことも忘れてはならないと思う。

 あと蛇足だが、イギリス編とイタリア編の登場人物がいずれもヤンキースのグッズを身に着けていたのが不思議だった。どっちの国も野球人気など皆無だと思うが。スパイク・リーのニューヨーク編ではまったく出てこないのに。

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ボルベール 帰郷 "Volver"
    2007年 07月 01日
【天神東宝】

 この監督らしい「女性賛歌」ともいうべき映画で、男性の目線で描かれた前作『トーク・トゥ・ハー』程は(男である自分は)入り込めなかったが、いろんなタブーを軽々と超越して、直情的で現実的で、そして逞しい女性像を賛美的に謳いあげている様はなかなか痛快。 
 罪深い女たちを、こんなにもあっけらかんと肯定的に描くことができるのは、やはりラテン的な感性によるものだろうか。ラテン的といえば強烈な色彩感覚も印象的。 

 欧米の冠婚葬祭は日本ほど大仰でなく、いたって簡素なものだという印象があったが、この映画を観ると、田舎ではやはり親類や隣近所がやかましくて結構たいへんそうだ。

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