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「リヴ・フォーエバー」  "Live Forever"
    2004年 08月 29日
シネテリエ天神  公式サイト  
b0004063_20232655.jpg今日はまた湯布院映画祭に出かける予定だったのだが、台風16号の接近で泣く泣く断念。新作試写3本分の前売り券はムダになってしまうが、どうしようもない。あ~あ、竹中直人の「サヨナラCOLOR」は必見だし、本人の話が聞けるのも本当に楽しみにしてたんだけどなあ..

せめて近場で映画を観ようと、「リヴ・フォーエバー」上映中のシネテリエ天神に行ってきた。
東京・大阪ではかなりの大入りと聞いていたが、1日2回のみの上映だというのに、せいぜい7割程度の入りでちょっと拍子抜け。ひょっとすると、過去2回のオアシス福岡公演でのトラブルが影響してるんだろうか。

映画は90年代の音楽シーンで一大ムーブメントを巻き起こしたブリット・ポップをテーマに扱ったドキュメンタリー。予想と違って、オアシスのコピーバンドが狂言回しをつとめる何だかユルい内容だが、まあ退屈はしなかった。真面目にコメントするパルプのジャービス・コッカーやマッシブ・アタックの3Dより、ほとんどヨタ話のギャラガー兄弟(オアシス)の方がやっぱり圧倒的に面白い。
オアシスとの確執について聞かれたデーモン(ブラー)は「その話はよそう」と相変わらず弱気だが、最後の方でブリット・ポップの後継者と紹介されたロビー・ウイリアムスも確かオアシスとは相当に仲が悪かったはず?彼のコメントもぜひ入れて欲しかったな。
「ラマン」
    2004年 08月 27日
※湯布院映画祭、特別試写作品

b0004063_21203957.jpg去年「ヴァイブレータ」で好評を博した廣木隆一監督の新作。

17歳の誕生日を迎えた女子高生(安藤希)が、18歳になるまでの1年間、3人の男たち(田口トモロヲ、村上淳、大杉漣)の愛人となる契約を交わす..というのが物語の発端。
人生に絶望した少女が男たちとの交流を通していつしか生きていく希望を見出していく、というのが大まかな筋書きらしい?が、残念ながら作品を観た後でこの話に説得力を感じることはできなかった。
ヒロインは徹底的にクールな性格で、感情の起伏を露にすることがほとんどないのだが、これは映画の終盤まで一貫して変わらない。だから最後に生きる目的を掴むまでの、彼女の内面の変化がなかなか伝わってこないのだ。
またそうした主人公の変化がわかりにくいために、描かれた1年間という時間の長さも映画ではあまり実感することができない。

この映画は登場人物の過去や背景を明確に描いていない。「なぜ少女は人生に絶望していたのか」、「3人の男たちはどのような繋がりがあるのか」、「どのようないきさつで契約は交わされたのか」 すべて明らかにされないが、これらの謎を解く手がかりとなる描写はあちこちに挿入されている。この辺りをどう解釈するかで、この映画の見方はずいぶん変わってくるだろう。

なお上映後に廣木隆一監督、主演の安藤希を交えてティーチインが行われた。
「誰も知らない」
    2004年 08月 24日
シネリーブル博多駅  公式サイト

b0004063_23172792.jpg是枝監督の前作「ディスタンス」はなかなか興味深い映画だったが、ドキュメンタリー出身だからなのか、台本を用意しないアドリブを主体とした演出にはある種の違和感を感じた。今回そのような違和感を感じなかったのは、主要な出演者が子供たちだったからだろうか..
癒し系の音楽でオブラートが被せられているとはいえ、映画の後半は観ていて辛くなる描写の連続だ。
主人公の少年が「(警察や福祉事務所に相談すれば)僕たち兄妹は一緒にいられなくなる」と答えるシーンで思い出したのだが、まさにこの映画のその後を描いたかのようなアメリカ映画があった。確か題名は「ロングウェイ・ホーム」。両親から置き去りにされた子供たちが警察に保護された後、それぞれ別の里親に引き取られてしまう。その後、成人した長男は必死の思いで生き別れた弟と妹の捜索を開始する..という内容だった。これも実話だそうだ。
「華氏911」  "Fahrenheit 911"
    2004年 08月 23日
AMCキャナルシティ13

b0004063_20122274.jpgM.ムーアによるブッシュ糾弾のための2時間に及ぶプレゼンテーションを見せられたというのが率直な印象で、あまり映画を観たという気がしない。その意義は認めるが、映画作品としての完成度は「ボウリング・フォー・コロンバイン」の方がずっと上だろう。
前作も「アメリカ銃社会の真実は?」というシビアで重いテーマを扱ったものだったが、決してシリアス一辺倒でなく、随所に笑いの部分を交えた緩急が絶妙だった。今回はこの緩急がほとんど無い。
またニュース映像が主体でM.ムーア自身による取材部分が少ないのも残念。まあ描く対象が大統領では仕方ないか。
REM ライヴ・イン・ジャーマニー
    2004年 08月 19日
b0004063_1933865.jpgWOWOWで放映された「REM ライヴ・イン・ジャーマニー」を見た。
内容は先日リリースされたDVDと同じもののようだ。(ただし数曲カットされている短縮版)
セットリストはインディーズ時代のヒットシングル"The One I Love"から最新アルバムからの"Imitation Of Life"まで、まさに新旧の名曲を網羅したファンには堪らない選曲だったが、個人的にはジム・キャリー主演の同名映画にも使用された"Man On The Moon"がこのライヴ一番の聴きどころで、実際たいへんな盛り上がりをみせた。
印象的だったのが時おり映し出されるオーディエンスの表情。みんな単純に熱狂しているだけでなく、アーティストに注がれる視線が何とも暖かい。このバンドのスピリッツの反映なのだろう。
こうなると来日公演が待ち遠しいが、日本での人気度を考えると実現は簡単でなさそうだ。このライヴでもわかるとおり、海外では絶大な動員力を誇るREMだが、過去の日本公演では武道館クラスのキャパでさえ空席が目立つのが現状。これでは招聘側も採算面で厳しいだろう。う~ん、何とかならないもんかな..
by coolkoro | 2004-08-19 12:36 | 音楽
「ドリーマーズ」  "The Dreamers"
    2004年 08月 09日
KBCシネマ1・2  公式サイト

b0004063_2017993.jpg才気走った若手が撮ったかのような作風で、60歳を過ぎたベテラン監督の手によるものとはとても信じがたい。ベルトリッチの感性は本当に若い。
よそ者であるアメリカ人の視点でストーリーが語られる点は良かった。フランス人姉弟中心に話を進めていたら、かなりスノビッシュな感じで抵抗あったと思う。

ヨーロッパ人男女にアメリカ人の三人組という設定から、最初「鳩の翼」を連想した。あの映画のように、このアメリカ人も結局は姉弟から酷い仕打ちを受けることになるんじゃないか?と思っていたが、これは外れた。まあ終始、翻弄されっぱなしではあったが。(それに映画の結末はちょっと微妙だけどね)
「マグダレンの祈り」 "The Magdalene Sisters"
    2004年 08月 04日
DVD鑑賞

b0004063_2343584.jpg1996年までアイルランドに実在したカトリック修道院の内実を告発した作品。
全体の印象としては「17歳のカルテ」をより陰惨にした感じだが、ここで少女たちを指導する立場にあるシスターたちの冷酷非道ぶりは尋常でない。少女たちは牢獄の囚人以下の扱いを受け続けながら、これに対する一切の抗弁は許されない。この映画には「17歳..」でのアンジェリーナ・ジョリーが登場する余地はまったく無いのだ。
恐ろしいのは修道院の中だけではない。カトリックの古い倫理に縛られたコミュニティの中で、多くの大人が些細な理由をつけては罪のない少女たちを修道院へ送り込む様は、さながら中世の魔女狩りを思わせる。
悲惨な話としか言いようがないが、(エンディングで語られる)修道院から抜け出した3人のその後の人生にはようやくホッとさせられる。

これまでにも「ザ・コミットメンツ」などアイルランドを舞台にした映画は少なくないが、それらを通して私は「怒りっぽいが純朴で愉快な奴ら」というようなアイルランド人観を何となく持っていた。しかし、この映画を観てそんな印象はだいぶ揺らいでしまった。その意味でもショッキングな作品だ。
「スパイダーマン2」  "Spider-man 2"
    2004年 08月 02日
ワーナーマイカルシネマズ大野城

b0004063_1512456.jpg個人的に第1作はまったくダメだったが、今回は楽しめた。 ヒーロー側の個人的な苦悩や葛藤を描くというのは今やこの手の映画の常套手段で、目新しくも何ともないが、今作は脚本・演出の巧みさでストーリーを盛り上げ、観客の心を摑むことに成功している。 
またシリーズ物の定石を破る展開が随所に見られて、観客を飽きさせない点も評価していい。 ただし、ラスト近くで次作への露骨な繋ぎが描かれているのは、ちょっと興冷めだったが..

あと、日本では異様に(主にルックスの点で)評判がよろしくないキルスティン・ダンストだけど、僕は結構気に入っている。 せいぜい人並み以上といった容姿の彼女が演じればこそ、多くの観客はMJを身近に感じ、映画に共感できたのではないか。 それに彼女はどの作品でも、思わずハッとする魅惑的な表情を見せる瞬間がある。 この映画でもそうだった。 皆そう思わないだろうか?
「ファム・ファタール」  "Femme Fatale"
    2004年 08月 02日
wowowで鑑賞

b0004063_0384131.jpg劇場公開時には「怪作」だの「失敗作」だのといった悪評を聞いていたこともあって、結局、観逃してしまっていた。短期間の公開のうえ1日の上映回数も少なくて、なかなか都合が合わなかったこともあるが..
しかし実際観てみると、これがなかなか楽しめた。
デ・パルマの流麗なカメラワークは健在だし、何よりヒロイン、レベッカ・ローミン=ステイモスの悪女ぶりは見事にはまっていて魅力的だ。
「X-メン」では奇怪な全身メイクで登場していた彼女を見て、「素顔は凄い美女なんだろうな」と想像したものだが、それを十分確認できただけでも一見の価値はあった。
不評だったエンディングも、僕は悪くないと思う。
確かに「反則だ」、「ただのハッタリ」といった意見もわかるが、それを言ったら「キャリー」も「殺しのドレス」も同じだろう。
ヒロインとパパラッチ(アントニオ・バンデラス)との最後の会話は「天国から来たチャンピオン」のそれを思わせるロマンチックなものだが、こちらは実はこの2人とも相当なクセ者だとわかっているので思わずニヤリとさせられる。