上海の伯爵夫人 "The White Countess"
    2006年 11月 25日
【シネリーブル博多駅】
1936年、ロシアから亡命してきた元伯爵夫人ソフィアは、一家の家計を支えるため、上海の外国人租界でホステスとして働いていた。そこへ、爆弾テロにより家族と視力を奪われ、以来酒浸りとなってしまった元外交官ジャクソンが訪れる。ソフィアと互いに心通うものを感じたジャクソンは、彼女を看板に、自らが理想とする夢のバー「白い伯爵夫人」をオープンさせる。偶然知り合った日本人マツダの協力もあり、バーは大繁盛するが、そんなある日、突如として日本軍の上海侵攻が始まり、2人にも戦火が近づいてくるのだった..

『日の名残り』の原作者 カズオ・イシグロのオリジナル脚本だそうだが、暗い過去を引きずる男女というキャラクター設定はやや類型的だし、ストーリーにしても『日の名残り』ほどの奥行きは感じられない。
俳優の気品溢れる演技は素晴らしく、映像も息を呑むほどに美しい。1930年代の上海を再現した美術も見事。難しいことは考えず、映画の雰囲気に浸って楽しむべき映画だと思う。

真田広之の英語での芝居は堂に入っていて、レイフ・ファインズと比べてもまったく遜色なかったのは驚き。彼の役どころは『ラスト・エンペラー』で坂本龍一が演じた甘粕大尉を連想させるが、今回はもっと好意的に描かれている点も日本人には嬉しい。

上海の伯爵夫人@映画生活
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by coolkoro | 2006-11-25 21:16 | 劇場鑑賞
   
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