記憶の棘 "Birth"
    2006年 10月 08日
【KBCシネマ】
 最愛の夫ショーンを亡くして10年、ようやく恋人ジョゼフのプロポーズを受ける決意がついたアナ。ところがある夜、2人の婚約パーティーに一人の少年が乱入し、自分はショーンの生まれ変わりだと告白する。最初は信じていなかったアナだが、少年は死んだ夫と彼女しか知らない出来事を次々と話し始めるのだった..

 ミステリーを期待すると肩透かしをくう映画だ。少年が生まれ変わりだというのは真実か、それとも狂言なのか?この疑問に対する解答は最後まで明かされない。正確に言えば、一応の決着は示されるのだが、「果たしてそうか?」という臭いを残したまま映画は終わるのだ。

 どれだけ年月が経とうと捨てきれない故人への想い、癒されない喪失感..その「せつなさ」こそがこの映画本来のテーマだと思う。ニコール・キッドマンの繊細で素晴らしい演技もあり、そういう雰囲気はよく表現されている。その意味で、何か重要な伏線か?と思わせぶりなショットを随所に挿入するなど、ミステリー色を強調した仕掛けは逆効果だったのではないか。

 アン・ヘッシュ(『ウワサの真相』、『6デイズ/7ナイツ』)にアリソン・エリオット(『この森で天使はバスを降りた』、『鳩の翼』)と、以前気になっていたのに最近見ないなと思ってた女優が2人も登場したのは得した気分。あと、『ホテル・ルワンダ』で献身的なボランティア役が印象的だったカーラ・セイモアも加えて、個人的に「脇の女優陣が豪華な映画」として記憶に残りそうだ。

記憶の棘@映画生活

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by coolkoro | 2006-10-08 15:04 | 劇場鑑賞