ウォーク・ザ・ライン 君につづく道 "Walk The Line"
    2006年 02月 19日
【KBCシネマ】
b0004063_2343042.jpgホアキン・フェニックスは、彼自身が幼少時代に兄リバーを亡くしているという実体験を持っているだけに、この役を演じるに当たってはいろいろ思うところがあったでしょう。その兄は周囲の期待を一身に集める存在だったという点も映画と同じ。そういう視点で見ると、今回の彼の演技はさらに感動的に映ります。
パンフによれば、ジョニー・キャッシュ本人がホアキンが自分を演じると聞いたとき、『グラディエーター』でホアキンのファンになっていた彼はたいへん喜んだそうです。『グラディエーター』でのホアキンといえば、父親の愛情を得られずに暴君と化してしまった男の役で、これは今回の映画で描かれたとおり、キャッシュと重なり合います。なんとも不思議な因縁というか、出来すぎた感のある話ですね。

私の場合、ジョニー・キャッシュの存在は知っていたものの、彼の音楽に触れたことは殆ど皆無。(確かU2のアルバムに一曲参加していた記憶あり) 「カントリーの人」という印象しかなかったので、今回の映画で、後年のブルース・スプリングスティーンを思わせるヘヴィでメッセージ色が強い曲を残していたことを知って、ちょっと驚きました。後々のミュージシャンに多大な影響を与えたことも頷けます。演じるホアキンとリーズのステージ・パフォーマンスも見事!どこから見ても生粋のミュージシャンとしか思えず、俳優が演っているという不自然さなど微塵も感じさせません。この辺、あちらの芸能人のポテンシャルの高さをあらためて見せつけられた感じです。

あと印象的だったのは、ジューン・カーターの両親が、親身になってキャッシュの更正に手を差し伸べるところ。実の父親の冷淡さとはまさに対照的です。キャッシュの自暴自棄ぶりを目の前で見せつけられれば、普通は自分の娘に「奴には近づくな!」と言うのが当然だと思いますが。ジューンの父親が発した「お前までが彼を見捨てるのか!」の言葉には泣かされました。

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道@映画生活
by coolkoro | 2006-02-19 22:53 | 劇場鑑賞