運命じゃない人
    2005年 10月 01日
【シネテリエ天神】
b0004063_23525180.jpg主人公の佇まいから流行りの脱力系コメディを予想してたけど、さにあらず。練りに練られた脚本は見事の一言に尽きます。

この映画の時間軸の使い方は『パルプ・フィクション』など一連のタランティーノ作品に似ているし、同じ物語を複数の視点から繰り返し描くという手法は『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』を連想しました。映画好きの人間にとってはこの映画のスタイルは別段ユニークとも思わないのですが、それにしても実によく出来ています。最初はまるで『電車男』を思わせる純朴男の純愛を描いた物語かと思わせておいて、その後に続く別の2人の視点から描かれたエピソードではその裏に隠された想像もつかない事実が次々と露にされてゆくことで、この一夜の出来事はまったく違う印象に変容してしまう。しかし純朴男はそんな事実は何も知らぬまま、そして最終的に彼の純愛は報われることを予感させて映画は終わります。う~ん、巧い。構成の妙とはまさにこの映画のことを指すのでしょう。

ちなみに舞台挨拶に登場した板谷由夏さんは学生時代、この映画館によく通っていたそうです。ご本人も「懐かしい」と仰っていましたが、本当にここ何も変わってないですもんね、シートを除けば..

運命じゃない人@映画生活
by coolkoro | 2005-10-01 23:46 | 劇場鑑賞