火火
    2005年 03月 21日
【WMC福岡ルクル】
b0004063_2259586.jpgとにかく田中裕子演じる女性陶芸家の存在感が圧倒的な映画です。彼女以外にも池脇千鶴 に遠山景織子、石田えり..この映画に登場する女性は皆決断力があって強いんですが、それでも田中裕子のパワーは際立っています。

彼女が演じる神山清子は、独自の古代穴窯による信楽自然釉を成功させたことで知られる女性陶芸家で、映画の前半は清子が極貧生活を経て次第に陶芸家として台頭していく姿を描いています。ところが息子の賢一が白血病に倒れてからの後半は、映画は一転して”難病もの”の色彩が濃くなっていきます。こうした転調が違和感をまったく感じさせないのは、映画の最初から終わりまで、清子の女性としての強さ、また芸術家としての強さに貫かれているからでしょう。芸術家活動に対しても、また骨髄バンク設立運動に対しても、やるからには徹底的に..決して半端はしない。

ネット上のレビューを読むと、「ドナー登録しよう、というメッセージが露骨」といったコメントが結構目につきましたが、これは当たらないと思う。映画はドナーから骨髄を採取する様子を克明に描いています。この場面を見ると、実際にドナーになることは”それなりの覚悟を要する”ものだと誰もが思い知らされるでしょう。決して気軽にできることじゃない。ここに、私はこの映画の誠意を感じました。

火火@映画生活
by coolkoro | 2005-03-21 23:00 | 劇場鑑賞