House of Sand and Fog
    2004年 09月 01日
DVD(輸入版)鑑賞

b0004063_2346175.jpg以前書いたように、日本公開を待ち続けているのにさっぱりその気配が無いので、ついにAMAZON.COMで輸入版DVDを購入してしまった。

イランから妻子を連れてアメリカへ移住してきた元軍人のベラーニ (ベン・キングズレー)は、市によって差し押さえられた一軒家を競売によって破格の金額で購入することに成功する。しかし実はその家は行政の手違いによって押収されたものであった。元の住人であるキャシー(ジェニファー・コネリー)は、父が遺してくれた家を何とか取り戻そうと懸命になるが、経済的に逼迫しているベラーニは、自分が購入した額ではなく、その何倍もの市場価格を支払わないかぎり家は空け渡さないと主張する。一方、キャシーに好意を持つ保安官のレスターは次第に職務を逸脱してゆき、ついにはベラーニ一家に対して脅迫的行為に出るのだった..

一言..暗い映画だ。映画の冒頭でいきなり、この物語は悲惨な結末を迎えることが示される。物語の途中でキャシーとベラーニは和解し、一旦は望ましい解決に向かうかのように思われるのだが、こちらは最初から結末を知らされているので、結局、最初から最後までずっと暗澹たる気分で映画を観続けることになる。
何を好んでこんな暗い映画を観ないといけないんだ?とも思うが、登場人物は皆良識を持った市民であるはずなのに、ちょっとしたボタンの掛け違えから、加速度的に事態が悪化していく怖さは非常にうまく描かれていて、人間ドラマとして十分見応えがある。アンハッピーエンドもハリウッドのメジャー作品と差別化するうえでは、意外と集客の点でも有効なのかもしれない。

演技陣は皆素晴らしい。今年のオスカーで主演男優賞にノミネートされたベン・キングズレー(しかし「ガンジー」をはじめ、いろんな人種を巧みに演じる人だ)は言うに及ばず、対するジェニファー・コネリーの演技もこれまでのベストではないだろうか。少なくとも、オスカー受賞の「ビューティフル・マインド」の時と比較してもずっと巧い。

しかし日本での劇場公開はいつになるのだろう?ひょっとしてビデオスルーかな?

※追記 ..と書いたとたん、11月に「砂と霧の家」の邦題で劇場公開が決定してしまった。
     DVDを輸入すると日本公開が決まる、というジンクスはやっぱり生きていた(笑)